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平成29年1月24日に今年度の福島県立入試Ⅰ期選抜の倍率が出ました。そこで今回は今年度のⅠ期選抜試験について記事にしてみました。

平成29年度のⅠ期選抜の倍率はこちらです

Ⅰ~Ⅲ期選抜と福島県立高校の入試制度が変わってから、保護者の方から「私たちの頃と入試制度が変わって分からない」という質問をいただきますが、基本的には

・推薦入試⇒Ⅰ期選抜
・一般入試⇒Ⅱ期選抜
・2次募集⇒Ⅲ期選抜

というイメージで大丈夫です。ただしⅠ期選抜とⅢ期選抜は次のように変わっていますので注意して下さい。

●推薦入試(学校推薦だった)⇒Ⅰ期選抜(自己推薦に変わった)
●2次募集(一般入試の得点が影響した)⇒Ⅲ期選抜(Ⅱ期試験の得点は考えない)

Ⅱ期試験は昔の一般試験のこと。1科目50点満点で5教科250点満点の勝負。大多数の生徒がⅡ期選抜試験を受験することには変わりありません。

※福島県立高校のⅠ~Ⅲ期選抜方法のしくみは駿英のサイトにアップしていますのでそちらをご覧下さい。
福島県立高校の選抜方法の解説

では、本題にに入ります。

平成29年福島県立入試Ⅰ期選抜の倍率&傾向

今年のⅠ期の高倍率は

平成29年の福島県立高校Ⅰ期選抜の倍率を見ると、昨年より全体的に低くなってきた感じです。それはⅠ期選抜試験の内容を生徒が理解し、

●自分の部活の成績では無理だろう(B推薦)
●A推薦で受かるのは至難の業

と、自己推薦といえども無謀な挑戦をする生徒が減ってきた、あるいは担任の先生の強い説得があったと考えられます。

このⅠ期選抜入試が始まった頃、自己推薦ということで、今では考えられない成績の生徒まで無謀にも受験し凄い倍率(5倍以上)になっていた事を覚えています^^;

今年度のⅠ期選抜の倍率を見て、今年度の高倍率ベスト10をピックアップしてみました。まずはご覧下さい。

Ⅰ期選抜高倍率ベスト10

1位:福島南(国際文化)3.20倍
2位:安積(普通)3.09倍
3位:いわき海星(海洋工学)2.86倍
4位:郡山(普通)2.75倍
5位:福島南(情報会計)2.60倍
6位:磐城農業(食品流通)2.50倍
7位:湯本(普通)2.46倍
8位:平工(土木)2.44倍
9位:磐城農業(生活科学)2.39倍
10位:福島(普通)2.38倍

中通りの高校が5校、浜通りの高校が5校という内訳です。特に中通りは普通科系の高校が4校、反対に浜通は実業系が4校になっています。

中通りの進学校の顔ぶれは例年通りです。人気校が高倍率になっており正に狭き門です。実業校は定員が少ないため年ごとで顔ぶれは変わるのですが、いわき海星(海洋工学)福島南(情報会計)などは毎年高倍率学科という存在ですね。

ちなみに3年前のブログを見ると3倍を超えている高校は次の通り。全て中通りの高校で全体的に今年より高倍率でした。

・安積黎明(普通)3.69倍
・福島南(文理)3.44倍
・福島明成(食品科学)3.13倍
・安積(普通)3.0倍

Ⅰ期選抜で高校が求める生徒とは

義務教育の中学と高校では学校側の考えが変わります。高校は魅力がないと競争率も減りライバル校に差をつけられてしまいます^^; だから高校は自校の実績・特色をアピールをしなければなりません。具体的なアピールは次の通りなのですが、実績(結果)が数字で出ますのでシビアなものです。

●進学校の実績→大学合格率、センター試験受験者数、部活動の成果
●実業系高校の実績→就職率、進学率、部活動の成果

こうみると、高校側が切望する生徒と選ぶ方法が自ずと理解出来ます。

●難関大学を目指せる学力優秀な高校生(Ⅱ期で選抜)
●トーク力、文章力に優れた高校生(Ⅰ期で選抜)
●部活動で実績ある高校生(Ⅰ期で選抜)

Ⅰ期は、単に成績優秀者を選ぶ試験ではありません。成績優秀者はⅡ期の得点が高い順に選べばいいのですから!(実際に中学校で成績が1番でオール5の生徒会が安積高校Ⅰ期で不合格した例もあります)これから受験する中1・2の生徒は、良く理解しておいて下さいね。

Ⅰ期の倍率が真の倍率ではない

多くの学校においてⅠ期推薦をA推薦とB推薦に区分けしています。

●A推薦→成績優秀者による推薦枠。いわゆる勉強枠。
●B推薦→スポーツ・音楽による推薦枠。いわゆる部活枠。

※最近区分けをしない学校(郡山高校、安積黎明高校)も出てきましたが、それはオールB推薦と考えてください。

Ⅰ期の定員が32名の学校を考えてみます。32名の中でも次のように枠が決まっています。
☆A推薦→12名定員
☆B推薦→20名定員 

これは例ですが、多くの高校で、A推薦枠・B推薦枠があらかじめ決められています。では、どちらの出願者が多いのか?それぞれの受験者の基準を見てみましょう。

B推薦は全中大会出場、県大会上位入賞、団体競技は選抜選手など、実績が十分の生徒しか出願できません。「バスケ部のキャプテンだった」「市で入賞した」ではダメなんです。自ずと出願人数は少なくなります。

A推薦の場合は学業優秀者なら受験出来ます。どこの学校も優秀者は大勢います。結果、A推薦受験者数の方が多くなります。実質の倍率はこんな感じになることが多いです。

●A推薦:12名定員のところ48名受験 実質4.0倍
●B推薦:20名定員のところ35名受験 実質1.75倍

しかし一般に公表されるのはこんなデータです。
32名定員で受験者数が83名 Ⅰ期倍率2.59倍

Ⅰ期倍率は2.59倍なのにA推薦の実質倍率は4.0倍!Ⅰ期選抜試験をA推薦で希望する受験生はこのことを理解した上でチャレンジしてください。狭き門だということを知っていればダメだった場合、Ⅱ期選抜へと切替も早く出来ます。

Ⅰ期の実情はオフレコの話も交え以前書きましたのでご覧下さい。
福島県立入試Ⅰ期試験の倍率の考え方

Ⅰ期選抜試験 今後の傾向を考える

進学校のⅠ期選抜には問題点が多いです。特に学業推薦(A推薦)には矛盾が多すぎます。何十年も受験指導をして強く思います。

多くの生徒が夏から受験勉強を開始し、2月からは過去問練習&集中暗記という最後の仕上げ(ラストスパート)に入ります。その時期が一番伸びる期間。受験生は3月8日のⅡ期入試に向け長期間学習を進めてきたわけですから、一番伸びる月が2~3月なのは至極当然なんです。

それなのにⅠ期選抜で合格してしまった生徒はラストスパートもせず合格してしまうんです。何ともいえないあの張り詰めた1ヶ月を経験しないのですから大学受験で苦労します。大学を目指す生徒がこの経験を積まないのはもったいないのひと言。

脱線してしまいました^^; 私が推測するに、進学校のⅠ期はこんな傾向になるのではないかと思います。

【進学校のⅠ期試験傾向】
・Ⅰ期定員の見直し。
・A推薦の人数を減らしB推薦を増やす。
・A推薦をなくす。

成績優秀な生徒を選抜するのはⅡ期選抜で十分だし、それが一番公平です。それは高校側も重々承知のはず。したがって今後のⅠ期試験はますます部活枠が増えるのではと推測します。

実際、県中学区では郡山高校に続き安積黎明高校までが、A選抜B選抜の枠を外し、事実上B選抜オンリーになりました。その結果、郡山高校はサッカー部が選手権県大会準優勝(メンバーのほとんどがⅠ期推薦合格者)、びっくりしたのは安積黎明高校のバスケ部女子が新人戦3位。部活をやっている中学生の憧れになっています。

とにかく、今年のⅠ期選抜試験は2月2~3日に行われます。思っている以上に狭き門です。準備万端に臨みましょう!

【福島県立高校入試スケジュール】
・Ⅰ期選抜試験 2月2~3日
・Ⅰ期選抜内定発表 2月7日
・Ⅱ期選抜試験 3月8~9日
・県立高校合格発表日 3月14日


■雑記■
今年は「高校合否通知サービス請求フォーム」のコメント欄へ相談事を書き込む生徒が多いです。特に「ラストスパートをどうやったら良いのか教えてください」など、これからの勉強の仕方に関する相談が多いです。必ず返信しますのでお待ちくださいね^^;
なお、来週はラストスパートの方法に関する記事を書きますね。お待ちください。

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この記事を書いた人

渡部
渡部 運営責任者

駿英家庭教師学院の運営責任者。体力の衰えは感じるものの指導の経験値は益々上がっています^^; このブログではその培った経験をお裾分けします。  

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