今回の「直前5点アップ大作戦」は理科編になります。
理科は生物・地学・化学・物理に分かれていて、一番予想しやすい教科になります。この予想を3回やりましたが一番当たっている教科と密かに考えています^^
予想して頂いた受験生の3名とも理科が鋭かったです。今回の予想の参考にさせて頂きました。
先日、受験生に入試予想を募りましたがハードルが高いようで、3名からしか予想が来ていません。どしどし予想待っていますのでお気軽にメールorLINE下さい!
予想例
・今年は地震の問題が出ると思う
・規則性の問題が出ると思う
・漢文が出る!
・今年は英語が難しいと予想
このような予想で構いませんので入試予想メッセージ待っています。
予想以外でも質問のある生徒はメール下さい。「合否サービス」も受験前日までやっています。
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では、「理科編」の本題に入りますね。
理科の出題構成&実際こんな問題が出た!
理科の出題構成は新教研や実力テストと全く同じです。知らない生徒も多いので説明しますね。
入試理科は「生物」「地学」「化学」「物理」4つの分野から構成され、問題数・配点とも均等になっているんです。福島県の理科の問題構成はこんな感じです。
大問1 :小問4問(4点)
大問2、3:生物分野(11~12点)
大問4、5:地学分野(11~12点)
大問6、7:化学分野(11~12点)
大問8、9:物理分野(11~12点)
※大問1の小問の内訳は、生物1問(1点)、地学1問(1点)、化学1問(1点)、物理1問(1点)
予想するときは「生物」「地学」「化学」「物理」の4分野でどんな問題が出題されてきたのかを把握し「今年の○○分野はこれだ!」と予想するんです。教科書が改訂された場合は「新しく加わった単元」も考慮します。で、そこが良く出ます。
では、過去10年間の過去問を探り、どんな問題が出題されたのかを分野ごとにまとめてみました。受験生も予想してみて下さい^^
「生物分野」10年間こんな問題が出た!
【平成31年度】
問題2オオカナダモの観察(対照実験、BTB溶液)
問題3セキツイ動物、メンデルの遺伝の法則
【平成30年度】
問題2植物の観察(花のつくり、種子を作らない植物)
問題3自然の中の生物(食物連鎖、消化・吸収、肺)
【平成29年度】
問題2ツバキの葉の観察(顕微鏡の操作、蒸散)
問題3動物の観察(分類、無性生殖、細胞分裂)
【平成28年度】
問題2生物の観察(葉、光合成、分解者)
問題3ヒトの血液と循環(血液の成分、血管、心臓)
【平成27年度】
問題2刺激と反応(目のしくみ、うでをのばすしくみ)
問題3メンデルの遺伝の法則(エンドウの種子のかけあわせ)
【平成26年度】
問題2タマネギの根の観察(顕微鏡の操作、細胞分裂)
問題3生物と環境(炭素の循環、分解者)
【平成25年度】
問題2オオカナダモの実験(光合成)
問題3ヒトの血液の循環経路(血液、心臓など各器官のはたらき)
【平成24年度】
問題2植物のからだのつくり(裸子植物、被子植物、種子を作らない植物)
問題3ヒキガエルの受精卵の変化(有性生殖と染色体、無性生殖)
【平成23年度】
問題2ホウセンカのつくりとはたらき(蒸散)
問題3ヒトのだ液(消化のしくみ、消化酵素)
【平成22年度】
問題2セキツイ動物の特徴
問題3エンドウの形質と遺伝(生殖、種子の交配)
「地学分野」10年間こんな問題が出た!
【平成31年度】
問題4地層の観察(堆積岩、柱状図)
問題5水の循環(偏西風、地球温暖化)
【平成30年度】
問題4天気図(低気圧、雲、前線)
問題5黄道12星座(年周運動、星座の位置、方向)
【平成29年度】
問題4岩石の観察(火成岩、鉱物の種類、火山)
問題5太陽の動きの観察(透明半球、南中時刻)
【平成28年度】
問題4気象観測(雲が発生するしくみ、飽和水蒸気量、乾湿計)
問題5プレートの運動と地震の発生(プレートの種類、震央と震源)
【平成27年度】
問題4大気の動き(日本の冬の天気、気圧配置)
問題5太陽系の惑星の特徴(惑星の見え方、地球型惑星)
【平成26年度】
問題4気温と風向きのグラフ(気温の測定、風向、上昇気流)
問題5地層の観察(地層のでき方、示準化石)
【平成25年度】
問題4地震のゆれの記録(初期微動継続時間、震度、震源からの距離)
問題5金星の満ち欠けの観察、太陽の観察
【平成24年度】
問題4空気中の水蒸気量(天気図記号、気温と飽和水蒸気量の関係)
問題5火山ガスと火山灰(成分、鉱物、地層)
【平成23年度】
問題4月と金星の観測(衛星、位置や形)
問題5堆積岩(粒の大きさ、風化、示準化石)
【平成22年度】
問題4星座の見え方(自転、公転、位置)
問題52日間の天気図(前線、気圧、雲のでき方)
「化学分野」10年間こんな問題が出た!
【平成31年度】
問題6スチールウールの燃焼、鉄と硫黄の化合の実験
問題7水溶液の分類(生じた気体、イオン式、区別の方法)
【平成30年度】
問題6飽和水溶液の実験(再結晶、溶解度、質量パーセント濃度)
問題7銅と酸化銀の実験(酸化、還元、分解の計算)
【平成29年度】
問題6発熱反応、吸熱反応の実験(化学反応式、エネルギーの変換)
問題7塩化銅、水酸化ナトリウム水溶液に電流を流す実験(非電解質、陽極陰極にみられる様子)
【平成28年度】
問題6塩酸と水酸化ナトリウムの実験(イオン、酸とアルカリ)
問題7銅、マグネシウムの粉末の加熱実験(酸化、還元)
【平成27年度】
問題6電子オルゴールを使った実験(電池のしくみ、エネルギー)
問題7塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの混合物を加熱した実験(気体の集め方、フェノールフタレイン溶液)
【平成26年度】
問題6炭酸水素ナトリウムとうすい塩酸の実験(イオン、質量)
問題7水とエタノールの混合物の加熱実験(密度、蒸留)
【平成25年度】
問題6炭酸水素ナトリウムの加熱の実験(化学反応式、化学式)
問題7うすい塩酸を用いた実験(金属の性質、質量比)
【平成24年度】
問題6硫酸と水酸化バリウムの実験(酸性アルカリ性、中和)
問題7水溶液の分類(飽和水溶液、質量パーセント濃度)
【平成23年度】
問題6水溶液の分類(有機物、無機物)
問題7酸化銀の分解と銅の酸化の実験(分解)
【平成22年度】
問題6硝酸と水酸化カリウムの実験(中和、塩、溶解度)
問題7うすい塩酸と石灰石の実験
「物理分野」10年間こんな問題が出た!
【平成31年度】
問題8光の進み方(入射角、屈折角、反射角)
問題9コイルに電流を流す実験(誘導電流、力学的エネルギー)
【平成30年度】
問題8電流回路の実験(電流計、抵抗、消費電力)
問題9レンガと台の関係(力のつり合い、圧力)
【平成29年度】
問題8放電管の実験(真空放電、陰極線)
問題9斜面上の小球の運動(力学的エネルギー、仕事)
【平成28年度】
問題8音の振動、光の進み方の実験(反射角、電磁誘導)
問題9斜面上の物体の運動(平均の速さ、仕事の大きさ)
【平成27年度】
問題8コイルに電流を流す実験(電流と磁界、抵抗)
問題9ばねばかりに重りをつるす実験(弾性力、浮力)
【平成26年度】
問題8斜面上の台車の運動(平均の速さ、力の合力)
問題9手回し発電機と電熱線の実験(電流と電圧、電力)
【平成25年度】
問題8音の振動、光の進み方の実験(おんさ、2枚の平面鏡、屈折)
問題9ばねののびとばねにはたらく力(仕事の大きさ、定滑車と動滑車)
【平成24年度】
問題8電磁誘導とエネルギーの移り変わり(電流、力学的エネルギー)
問題9物体に働く力と物体の運動(力の分解、定滑車と動滑車)
【平成23年度】
問題8力学台車と木片(力の大きさ、仕事の大きさ)
問題9凸レンズでできる像(光の道筋、焦点距離、像の見え方)
【平成22年度】
問題8スポンジのへこみを調べる実験(圧力)
問題9電熱線の発生熱で水を温める実験(電流、抵抗、発熱量)
【令和2年】理科入試問題を大胆予想!
10年間の分野別出題傾向は掴めましたか? さて予想タイムです^^
昨年は良く当たっていました。実はこの予想を始めて3年なんですが、けっこう当たっています。神様、今年も当たりますよーに!
入試予想「生物」
今年は
●細胞のつくり、細胞・減数分裂
●血液と循環、排出
●刺激と反応
を予想。
※本命は「ヒトの血液と循環、排出」。対抗は「刺激と反応」だ。
入試予想「地学」
今年は
●月・金星の満ち欠けの観察
●地震の問題(初期微動継続時間、震度、震源からの距離)
●岩石の観察
を予想。
※本命は「月・金星の満ち欠け」。対抗は。「地震」を予想。「天気図記号・湿度」も復習しておこう。
入試予想「化学」
今年は
●イオン・中和反応
●気体の性質
●炭酸水素ナトリウムの実験
●混合物の加熱(蒸留)
を予想。
※本命は頻出の「イオン、中和反応」!習った中和反応は必須。イオンの比は正解率が低く注意!中1範囲の「気体の性質」「蒸留実験」は怪しいぞ。
入試予想「物理」
今年は
●音の実験
●斜面、動滑車を使った運動
●「圧力 特に水圧」の問題
を予想
※本命は「音の実験」や「斜面、動滑車を使った運動」!対抗は「圧力(水圧)」の計算問題。W、J、Whなどの単位や求め方、特に「電流による水の温度変化実験」は必ず復習しておこう!
今年の「理科」の難しさを予想する
ここ6年理科の平均点は26点以上と安定しており、「勉強を裏切らない教科」になっています。
データを見ると安積高校や福島高校、磐城高校の生徒は40点以上が多く、安積黎明・橘は35点~39点、郡山高校・郡山東・福島東は32~35点の得点者が多いんです。社会も同様な事が言え、福島入試における理・社の重要性を感じます。
今年の理科の難易予想ですが、新傾向の問題が多く記述式が多いのは昨年同様、今年は計算問題が増え昨年より若干難しくなるのではと予想しています。(ということは過去6年で1番難しい問題になる)
前回の国語同様、難しい時はみんな同じ。とにかく時間配分に気をつけ最後の物理の問題までちゃんと解きましょう!
過去31年間の理科平均をご覧下さい。15年前は理科が一番難しい教科だったんです^^;
【入試「理科」で注意すること】
理科の失敗の原因は時間配分のミスがほとんど。時間がなくなり最後の物理の問題(計算問題が多い)に解答出来なくなってしまうんです。
時間がまずいと感じたら理科でも「ポジ捨て作戦!」を決行です。最後の物理問題まで到達しましょう^^
ちなみに、理科の平均点が低い年は新傾向の問題が多い年になります。逆に平均点が高い時は見慣れた問題が多く時間配分も失敗しません。
入試理科の得点を偏差値化(過去3年)
入試理科の偏差値化コーナーです。3年分の得点を偏差値化してみました。昨年度の難しさが際立っています^^;
平成31年(平均28.0) | 平成30年(平均30.8) | 平成29年(平均24.7) | |
---|---|---|---|
48点 | 偏差値76 | 偏差値72 | 偏差値83 |
45点 | 偏差値72 | 偏差値68 | 偏差値79 |
42点 | 偏差値68 | 偏差値64 | 偏差値74 |
40点 | 偏差値66 | 偏差値62 | 偏差値72 |
38点 | 偏差値63 | 偏差値59 | 偏差値69 |
36点 | 偏差値61 | 偏差値57 | 偏差値66 |
34点 | 偏差値58 | 偏差値54 | 偏差値63 |
32点 | 偏差値55 | 偏差値52 | 偏差値60 |
30点 | 偏差値53 | 偏差値49 | 偏差値58 |
28点 | 偏差値50 | 偏差値46 | 偏差値55 |
26点 | 偏差値47 | 偏差値44 | 偏差値52 |
24点 | 偏差値45 | 偏差値41 | 偏差値49 |
22点 | 偏差値42 | 偏差値39 | 偏差値46 |
20点 | 偏差値40 | 偏差値36 | 偏差値43 |
15点 | 偏差値33 | 偏差値30 | 偏差値36 |
10点 | 偏差値26 | 偏差値23 | 偏差値29 |
コメント
3年前→2年前→昨年と平均点が下がってきている。計算問題が増えたわけでもなく、難問が増えた訳でもない。新傾向の問題や凝った記述式問題が増えたのが要因。理科は勉強(知識)の量が差を付けている。進学校受験者は高得点が必要。安積・福島受験者で38点以上、安積黎明で35点以上、福島東・郡山・郡山東なら32点以上が目安になる。。
■ 雑記 ■
入試得点を偏差値化すると気づくことが多いです。昨年度の理科は高得点がかなり難しいテストでした。48点だと偏差値が83!新教研の偏差値は75に収まるため見たこともない偏差値です。
ちなみに母体数の多い高校生の模試になると90なんてザラにある偏差値。ちょっと調べてみたら駿台模試で100オーバーもあったらしい。夢でも良いから取ってみたいです(笑)
by 渡部
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