福島県立入試Ⅱ期試験が昨日で終了。あとは発表を待つばかりとなりました。
受験勉強から解放され、すっきりしている生徒が多いのではないでしょうか。
とは言っても心の中は不安でいっぱいです。私のところにも
●今年は難しかったですか?
●配点はどうなっていますか?
と多くの生徒からメールが届きます。
すぐに返したかったのですが、自分で問題をやってみないと、偉そうに今年の入試の特徴など話せません。
昨日、時間を見つけて5教科すべてやってみました。昨年も書きましたが、私にとって入試の次の日はこれが恒例なんです。
20年以上入試問題に取り組んでいるからこそ、傾向や難易が分かることもあります。今回は入試問題を5科目解いてみて感じたことや予想平均点などを記事にしてみます。予想など、私自身の分析・感想なのでその点はご理解ください。
なお、正式な平均点などは数ヶ月後に教育員会から発表になります。
【速報】
入試の理科の問題にミスがあり、大問8の(1)①②は全員正解になると教育委員会から発表がありました。理科が苦手な生徒にはラッキーなハプニングですよ。→理科の訂正箇所はこちらです
※この鏡の反射の問題、どうやったら解答できるのかが不思議だったのですが問題ミスとのこと。理科の平均点は上がりそうです。
今年の入試問題の難しさはどう?
入試後、受験生に感想を聞くと
●出来なかった
●難しかった
●変な問題が出た
など、ネガティブな感想が多いんです。
しかし、過去問を見て分かっていると思いますが毎年入試問題は難易も傾向も似ています。
今年もそれほど変化はないと思った方が良いです。
気になる平均点を見てみましょう。まずは過去27年間の平均点をご覧下さい。
今年は特別難しい教科も易しい教科もありませんでしたので、122点~130点の平均点になることはほぼ間違いないでしょうね。馴染み深い新教研テストや実力テストの平均点とそれほど変わらないかと思います。
下記で各教科の予想を詳細に書きましたが、今年の入試を解いてみて私が感じたのは
・国語:昨年よりやや易しい
・数学:昨年より難しい
・英語:昨年よりやや難しい
・理科:昨年よりやや難しい
・社会:昨年並み
という感想です。
総合すると5科目合計の平均点は126~127点と私は見ました。倍率に大きな違いがなければ、合格ラインも昨年と変わらない感じだと思います。
入試と模試の大きな違い
入試は高得点者があまり出ないのが最大の特徴。新教研テストや実力テストと比べ平均点は同じ程度ですが高得点者の人数は極端に違います。その理由は入試の応用問題は極端に難しく、記述式問題も多いからだと考えます。逆に基本問題は本当に易しく平均点を上げています。
このデータを見てください。昨年度の入試の教科別得点分布表です。いかに高得点者がいないのかすぐに分かります。
平成27年福島県立入試得点分布表
↓
ごめんなさい。急いで作ったので単位を忘れました^^; 単位は%です。
この表から41点以上は
・国語 0.6%
・数学 2.2%
・英語 14.9%
・理科 11.0%
・社会 5.1%
これしかいないということが分かります。ちなみに国語と数学は46点以上は0人ですね。逆に、各教科15点以下の生徒も少ないのも特徴的です。
この得点分布の特徴は意味することは、得点者が団子状態になるいうことなんですね。そうでなくても入試は同じ学力の生徒が受験するもの。得点分布が固まりやすいということは、入試は得点差がつかないテストなのです。私が福島県の入試は失点をしない、無駄なミスをしない生徒が勝つと強調しているのはそういう理由です。
もっと具体的に話しますね。福島県立の入試問題には基本~標準レベルの問題が全問(250点)中185点程度あるのですが、入試はこの185点の勝負なんです。福島高校や安積高校をのぞき185点あればどこでも合格点ですから。橘高校や安積黎明などの2番手の進学校は毎年激戦で160~180点という20点の幅に200人以上の受験生が集中している状況!1点の違いで数十番も変わるのです。
各教科の感想と分析・予想点数
【国語】昨年の平均点25.6点
予想通り「俳句」からの出題。しかし、古典は「古文と漢文と融合問題」!まさかの漢文が出題された。小説は昨年同様中学2年生が主人公。感情移入しやすく読みやすい内容だった。しかし解説文は内容が「芸術」という中学生には非情に難しい内容。今年も解説文の読解問題が高得点のカギとなるだろう。
☆コメント☆
今年のサプライズは漢文が出たことですね。簡単な設問だったが戸惑った生徒も多かったようです。韻文は今年は俳句からの出題で、「ありがとうございました」と感謝のメールが来ました^^ 出題傾向はいつも通りという感じでした。難易度ですが、昨年度の国語は高得点が難しく、36点以上得点者が5教科の中で一番少ないという珍しい結果だったんです。今年は…、解説文が高度だったこと、記述問題はいつも通り厳しかっただろうなと考えて昨年並みの平均点だと判断します。平均点は26~27点と予想。
【数学】昨年の平均点23.8点
今年は「方程式の応用問題」の出題傾向が変わったのが特徴。あと「標本」が出題されたのは予想外だった。関数の応用問題と空間図形の最後の問題はいつも通り難問だが、その前の問題は比較的解きやすかった。証明は補助線さえ書ければ簡単だった。
☆コメント☆
今年の数学は超難問の年ではなかったです。実は私も毎年取り組み、数学には苦戦することもあるんですが今年はそんなこともありませんでしたし…。方程式の文章問題は予想通り「2次方程式の応用」からの出題でした。内容も、答え方さえ気をつければ完答は容易だったと思います。難易度ですが、今年は応用問題はさほど難解ではなかったものの、問小問の難易レベルが上がっており、全体的に昨年並みかと考えます。高得点者もいるが10点台も多いテストになったのではと推測します。平均点は22~23点を予想。
【英語】昨年の平均点26.3点
問題の傾向は昨年同様だった。
今年も長文の内容は面白く読解しやすかった。
リスニングテストでは単語を書く問題がやや難しかった。
昨年も40点以上の高得点者が一番多い科目だったが今年も同様だろう。
☆コメント☆
福島県の英語の問題は記述式の問題が多く、長文読解問題の配点が高いのが特徴です。単語力や文法力がない生徒は長文では全く得点出来ず、リスニング問題の出来に頼る生徒が多いんです。今年も同様の傾向です。今年の問題の特徴は解答のさせ方に一ひねりあったこと。長文が読めても解答できない問題が多かったですね。特に、大問4(5)と大問5(5)など何となく分かっていても出てこないというじれったい問題。逆にここを完答出来た生徒は高得点間違いないでしょう。難易度はやや難しくなり、平均点は昨年より下がると推測します。したがって平均点は23~24点を予想。
【理科】昨年の平均点28.4点
今年の理科は特別難しい計算問題はなかったが、地震の問題で三平方定理を使うという新傾向の問題が出題され戸惑う生徒も…。全体的に幅広い知識を問う問題が多かった。今年も勉強した生徒が報われる問題だった。個人的に「地震」「中和」「飽和水溶液」「仕事」と予想したところから出題されホッと一安心の問題だった。
☆コメント☆
ここ数年の平均点を見ると、理科の平均点が一番上下の激しい教科なんです。それは超難しいテストの年があるからなんですね。そういう年は「難解な計算問題」や「新傾向の問題」が出題されるんです。今年は見慣れた感じの問題が多く、計算もさほど難しいものはありませんでした。大問8(1)の2題が問題ミスで全員正解になることもあり、今年の平均は昨年並みと推測します。平均点は26~27点を予想。
【社会】昨年の平均点25.2点
今年も記述式問題が多く説明させる問題が10問も出た。社会は新傾向(個性的な)問題が必ず出るのだが、今年は「プレミアム商品券」が登場。意外だった(笑) 日本地理は予想通り「関西」からの出題、しかし…世界地理はごめんなさい^^; 文化は「寝殿造り」だった。
☆コメント☆
社会は重要語句だけの暗記では高得点は難しいですね。記述で説明させる問題が10問も出題されるのですからそこがポイントとなります。教科書を読み込み、資料集で図表や史料を理解しながら勉強しないと入試の得点は伸びません。今年の難易は例年通りですね。過去のデータを見ると社会の平均点が一番安定しており、今年も同じような平均点だと推測します。平均点は25~26点を予想。
明日は今年度の合格ラインや配点、自己採点方法を書きますね~
by 渡部
☆☆受験生へお願い☆☆
何点で合格したのか教えてください!
今後の参考にしたいと思います。
ニックネームと受験校、得点だけしか聞きません。
メルアドの入力も必須ではありません^^
ホント簡単です。ぜひご協力下さい!!※なお、メルアドを入力していただいた受験生には高校1年生進研模試7月号の過去問をプレゼントします。後日メルアド宛に問題を送信いたしますのでメールアドレスはお間違えないように記入下さい!進研模試は高校の新教研テストのような模擬試験。規模は全国です。過去問は貴重です。ぜひ入手してください。ちなみに私も数十年前受けました^^;
【2016年福島県立入試の日程】
・3月8日(火)~9日(水):県立高校Ⅱ期選抜試験
・3月14日(月):合格発表
・3月15日(火)~16日(水):Ⅲ期出願期間
・3月17日(木):Ⅲ期出願先変更期間
・3月22日(火):Ⅲ期出選抜試験
・3月23日(水):Ⅲ期合格発表・・・今年度の県立入試全日程が終了
今年で10年目の「駿英ネットサービス」で無駄のない受験勉強を!
●新教研テスト&実力テスト対策
●県立入試問題対策
●受験校のメール相談
力になります!「駿英ネットサービス」をご検討下さい^^
ご要望に応えオンライン解説・添削コース設置しました。
【2学期生徒募集】自分に合った勉強方法を見つけよう!
1学期を終え今ひとつパッとしない生徒は学習環境の見直しが急務!ズルズルと時間が経過しないよう今の勉強方法で良いのか自問自答してみよう!
駿英の指導は
●中学生コースは5教科指導可能
●徹底した新教研テスト対策
●映像授業とは全然違う高校生への直接指導
●どのレベルも分かりやすいと評判の高校数学
●スペシャリスト揃いの高校コース
駿英の個別指導は完全完全1対1!家庭教師そのままの授業を教室にて行います^^
ぜひ、駿英の家庭教師&教室指導をご検討ください^^
※映像授業で高校数学が分からない時はお早めに!スペシャリストが待っています^^
※難関大学用数学・物理、私大用古文など指導できる先生は限られてきます。まずはお問合せ下さい。
コメント一覧
コメントする