前回に引き続き、「直前5点アップ作戦」シリーズです^^
今回は数学です。数学は駿英のホームページで徹底的に分析、アドバイスしましたので、今回は補足しながらまとめてみました。
●入試で番狂わせの生徒
が毎年のようにいます。そんな生徒の受験失敗の原因は圧倒的に数学での失敗が多いです。例を挙げてみます。
(失敗例1:現在高校2年生の生徒)
中3でメキメキと成績を上げた女子生徒。彼女は数学が得意で10月号から開花。新教研テストの数学で満点(偏差値75)を取るほどの得点力。常に数学は46点以上。ところが入試の数学は45点以上なんていないテスト。彼女は大問3でつまずき焦り…、連立で焦り、図形の証明で焦り…、関数の応用の3で焦り、大問7を解かずに時間がなくなってしまいました。28点です。普段ライバルに10点以上差を付けていた数学で差を付けられる事態に!
それが原因で不合格してしまいました
(失敗例2:私です^^;)
数学は得意教科。過去問もまあまあの出来。数学は高得点とってやろうと意気込みいざ本番。大問1~3は完璧。こりゃ満点かと方程式の応用へ…。新傾向だが連立方程式は得意。だがいくら考えても式が出来ない。そのうち時間が経過…。焦ったまま図形の証明へ。あれ…。焦る^^;。時間だけが経過。最後の2題も中途半端に終了。
その後開き直り、理科・社会で挽回。ホントやばかったです^^;
私の恥ずかしい過去も披露してしまいましたが、数学は魔物だと思い知ってください。直前5up数学対策としては「失敗しない」ことを第一に考え対策しました!
数学の入試分析&予想
福島県の入試分析は駿英のホームページで過去17年間をしましたので引用し補足、解説します。
- 福島県立入試の数学は最も平均点が低い難しい教科
- 35点得点すればかなりの偏差値。41点以上の得点者は超少数(昨年は0.6%)。
- 一番最後の問題(空間図形)は例年正解者10人に満たない。ゼロの年もある(昨年は0.8%の正解率)。
- 高得点のカギとなる「方程式の文章問題」。平成26年、27年との正答率は非常に高く。部分正答率を合わせると60%を越え進学校の受験者は必答の問題へ。
- 「図形の証明」の正答率は低いが部分正答率になるとグンと跳ね上がる。
※正答率と部分正答率を見ると面白いことがわかる。かなり開きがあるのだ。これは甘い採点の高校もあるのだろうし、もったいないミスも多いのだろう。書ける範囲でいいから記述しておいた方がいい。(採点基準は高校で異なる) - 証明問題は合同の証明がほとんど。昨年は「相似な図形」からの証明。
- 確率は必ず出題される。だが規則性の問題は過去10年で3回の出題。
入試の数学は難しいといっても得点によってはそうでもありません。「模試より簡単だな~」に思える生徒もいるんです。難しさを馴染み深い新教研テストや実力テストと難易を比較てみます。
●計算問題(大問1)⇒同程度
●小問(大問2)⇒易しい~同程度
●関数の基本や確率、資料の整理(大問3)⇒やや難しい
●方程式の文章問題(大問4)⇒同程度~やや難
●図形の証明問題(大問5)⇒難しい
●関数の応用問題(大問6)⇒難しい(1問は易しい)
●空間図形(大問7)⇒難しい(1問は易しい)
このような感じです。
昨年度の入試数学を偏差値化してみます。
- 15点で偏差値42
- 22点で偏差値50
- 31点で偏差値60
- 40点で偏差値71
- 45点以上はゼロ人
数学の45点以上は県内でゼロ人なんです。
ここから、入試数学は20点までは比較的取りやすいが40点以上は至難の業ということが分かります。進学校を受験する生徒も31点以上取れば失敗ではありません!くれぐれも失敗したと思って次の英語に向かわないように!
注意新教研で40点以上取っている生徒は入試数学を同じように考えないようにしましょう。
入試数学を予想する
- 過去17年間の「方程式の応用問題」の出題傾向をみると、平成21年までは圧倒的に連立方程式の文章問題が多かったが、平成22年から「連立方程式の応用」と「2次方程式の応用」が交互に出題されるように。昨年度は「2次方程式の応用」、今年は「連立方程式の応用」の順番か!
- 昨年度から「方程式の応用問題」の形式が少し変わり2問に増えた。今年も同じ傾向だろう。
- 今まで「図形の証明問題」で補助線を書く必要はなかったのだが、昨年は解答に補助線が必要だった。補助線を書くこともあると思い問題にあたること。
- 総じて「図形の証明問題」の正答率は低い。しかし、平成20年度や平成25年度のように「方程式の応用」より正答率が高いこともある。決めつけないで問題に取り組んでみよう。平成20年度はホント簡単な証明だった。
- 確率は今年も2問出るだろう。苦手な生徒も1問は解ける!樹形図を書けるようにしておこう。
- 最近の傾向を見ると規則性の問題の出題は微妙。
- 平成25年から「資料の整理」から毎年出題されている。昨年同様、今年も2問出題されるだろう。
補足しますと「資料の整理」が平成25年から毎年出題されるようになりました。平成27年からは2題の出題。配点も4点あると思われ目立ちませんが大きなポイントになっています。急遽まとめてみました。
■(平成25年)1問出題
中央値(メジアン)を求める問題
■(平成26年)1問出題
最頻値(モード)を求める問題
■(平成27年)2問出題
図を見て「資料の散らばり」の問題
・分布の範囲を求める
・2つの図より中央値を比較して説明する
■(平成28年)2問出題
文章を読んで「標本調査」の問題
・標本の大きさを求める
・標本の傾向から母集団の傾向を推測し説明する
昨年度は中3最後の単元「標本調査」から2題出題。今年も「資料の調査」から2題の出題を想定し、準備しておいた方がいいですね。
今年の資料の整理からの予想は「平均値」かなと思っています。
「度数分布表」から平均値を求められるようにしておきましょう。
ここもチェック近似値や誤差も復習しておきましょう。
入試数学で失敗しないコツ
平成29年の入試数学のアドバイスはサイトで行いましたので引用します。補足もしておきましたのでご覧下さい。
まず福島県立入試の「数学」の特徴だが、全国の公立入試問題の中でも難しい部類に入る。昨年度、一昨年度も46点以上の高得点者はゼロ人という結果だった。ふだんの模試で数学を武器にしている生徒は要注意。模試と同じように全問解こうとしていると時間がなくなり失敗してしまう。そうなると残りの英・理・社でも焦ってしまい番狂わせの結果に…。
福島県の数学で失敗しないポイントは基本~標準問題でのミスをなくすということだ!具体的には、大問1~3までと大問6,7の(1)で極力落とさないことがカギとなる。
だからこそ、数学での高得点のカギを握るのが「方程式の応用」と「図形の証明問題」。福島県は他の都道府県では見られない「方程式の応用」と「図形の証明」の完全記述式。解答は面倒だが部分点がもらえるという性質がある。書かなければ0点なので出来る限り解答してみよう。1点の大切さは合格発表の時に痛切に感じるもの。テストにはどん欲に臨もう!
昨年度の(6)の関数応用の最後の問題の正答率は0.8%。(7)の空間図形の最後の問題も0.8%。余程数学に自信がある生徒でもない限り、関数と空間図形の最後の問題は捨てても良いだろう。ここで時間をかけるのなら、「方程式の応用」や「図形の証明」や「確率」「資料の整理」でたっぷり時間をかけた方がいい。
過去問の取り組み、どの問題に力を入れるか前もってシュミレーションしておくことが数学を乗り切るコツだ。
補足 はじめに失敗例を上げました。数学の失敗を想定しなかったのが原因。 クドイですがもう一度昨年の入試偏差値をもう一度見てみます。
【平成28年度入試数学偏差値】
※公表されている標準偏差を元に計算
●15点⇒偏差値42
●22点⇒偏差値50
●31点⇒偏差値60
●40点⇒偏差値71
●45点以上⇒ゼロ人
31点で偏差値60なのですから、多少入試で失点しようがさほど致命傷にはなりません。問題は次の教科(英語・理科・社会)に暗い心境で臨んでしまうこと。残りは150点もあるのです。沈んだ気持ちでは焦ってしまいミスするばかり。
数学で得点できない時も想定し本番に臨んで下さい。
チェック「方程式の文章問題」で正解できたら失敗はないでしょう。そういう意味でも力を入れて下さい!
■雑記■
今日は3月1日。県立高校の卒業式ですね。35年前…、自分の卒業式を思い出します。私立文系だった私は大学をかろうじて合格。私大進学を決めた友達と、どこにアパート借りようかなと浮かれながら相談していた記憶があります。
35年後の今、東京に就職する息子のアパート探しで同じ町へ行こうとは…。高円寺なんですがね^^;
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