福島県立高校入試の平均点(過去33年間)

平成元年から令和2年までの32年間の平均点は125.6点。ここ8年は125点を超えており130点近い平均点になっています。

教科ごとに見ると、昔から国語の平均点が高く、数学の平均点が低いのが福島県の入試問題のデフォルト。最近は社会の平均点が高く、比較的高かった英語は異常に低い年があり平均点を下げているのが近年の特徴です。

また、ときおり教科ごとに難問の時があり
●平成28年度の数学
●平成29年度の国語
●平成30年度の英語
●令和2年の数学

は波乱を起こす原因となりました。昨年は波乱のない大人しい問題でしたが来年は波乱があるのではと予想しています^^；

令和2年から「新入試制度」で福島県立高校の入試が実施されました。データだけ見ると、令和2年の平均点は127.1点、昨年度は125.5点と平均点が下がり一見問題が難しくなってきたと思ってしまいますがそんなことはありません。むしろ進学校のボーダー得点は上がり進学校受験者の平均点はぐっと上がっています。

新制度の下で平均点が下降した理由は今まで一般入試を受験しないですんだ生徒(Ⅰ期受験合格者)が受験することになったからなんです。

進学校受験者はピンと来ないと思いますが、前入試制度で実施された「平成31年」で言えばⅡ期で受験した人数は約9,000人。Ⅰ期(推薦)内定者は約4,700人。つまり県立高校を受験した約35％が入試問題を受けないで済んでいたんです。

この4,700人全員が一般入試を受験していたら平均点は変わっていました。ズバリ、大きく下がっていたはずです。今年度の受験生はその辺りを理解した上で平均点を見てください。

令和3年の入試最大のサプライズは、配点の公表でした。
今まで入試配点が公表されたことはなく、開示された得点や新教研テストの採点を元に配点を考えていたのです。

それが模範解答と共に配点まで公表され驚いてしまいました。
取り分け
・「数学」応用問題の配点
・「国語」記述＆作文の配点
を見て
●入試は国語と数学の高得点者が少数
●入試は数学での失敗者が多い
●国語の平均は高いが高得点者は極少数
●安積高校受験者は数学の得点が低い
という理由が分かり長年の謎が解けた感じです。

今年から「新教研テスト」や「実力テスト」の配点も実際の入試配点に追随するものと予想します。進学校を目指す生徒は今まで以上に「数学」と「国語」の高配点問題にどう対応するかがカギとなります。

※安積高校、会津高校は数学だけ特別な配点で採点していることが分かりました。「数学」が出来る生徒を合格させたいのだなと感じます。安積や会津を目指す生徒は心して下さい^^